PEOPLE 離婚経験者が語る、いままでの経験と、これからの未来について。

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江成道子 STATUS / 再婚活中 JOB / 社会起業家

2013年7月に、一般社団法人日本シングルマザー支援協会を設立。2016年10月、シングルマザーサポート株式会社を設立。2017年「ひとり親コンシェルジュ制度」立上げ、2018年2月に横浜市、3月に相模原市と協定連携締結。以降大阪市、静岡市、その他多数の政令指定都市にて協定を締結。2018年6月に、フォーブスジャパンの「新しいイノベーション!日本を担う99選」に選出される。

-江成さんが今メインで活動されている内容を教えてください。

シングルマザーの方々が収入を高めて生活を豊かにしていくこと、つまり就職支援、起業支援が一つの柱になっています。シングルマザーの心のケア等ももちろん行いますが、その時だけ改善されても本質的には長くは変わらないから、できれば確実に収入アップにつながり、その後の新たなステージでの生活を体感できるところまでのサポートを行うことに注力しています。通常、人材紹介として企業とのマッチングで終わってしまうことが多い中、私たちはある意味そこからがスタートで、就職後その企業にいかに定着できるかを支援することに一番時間をかけています。毎日「上司にこんなことを言われた」「頑張っているけどなかなか結果が出ない」という女性からのメッセージに対して私たちはチームを作って対応しています。

-就職支援だけじゃなく、定着支援まで行なっているんですね。

そこがすごく重要だと考えています。例えば、シングルマザーが転職する場合、一般的に社会性が低いとか視野が狭いと言われます。また環境の変化に対して恐怖心がつきまとったりします。更に転職するまでよりも転職後の方が恐怖をリアルに感じることになるんです。実際生活パタンが変化して、人間関係や、子供との距離感が上手く取れなくなるなどの問題が起こりやすく、しかも収入アップを伴う転職となると新たなチャレンジも必要となり今まで想像もしなかった試練みたいな感覚や、例えば事務職だった方が営業に変わって契約が取れない不安みたいなものを感じて突然コンビニで足が動かなくなってしまうといったような相談も増えています。この1年だけでも20名以上の方がこうした環境変化、収入アップに伴う行動を起こす中で、多くの課題に直面し、私たちもこうした課題に対する対処法も分かってきました。今までは悩みを誰にも相談しないまま「出来ない」「無理」と判断して辞めてしまう女性も多かったと思います。上司から言われた一言を鵜呑みにして人間否定されたような感覚を持ってしまいがちです。でもそこで、相手の立場でどう考えると良いか、言われた指摘にはこんなことが含まれているという感じでアドバイス対処してきたことが言語化されノウハウになってきています。時には私たちが採用面接に同席することもあります。女性がどれだけ企業を理解しているか、世の中の流れとその企業がどう関連しているかといった部分の理解がないまま面接が進んでしまうケースも多く、そうした部分を翻訳するというか、理解を進めた上で企業とマッチングすることによって入社後もギャップが少なく働くことができるようになります。

-女性がスキルアップする上で感じる課題に対応してきたことで、女性の企業における定着が進むだけでなく、企業にとっても採用メリットは高まりますね。

そうですね、こうしたノウハウは企業にとっても有効だと感じています。女性の行動パタンや思考性、どんな女性だと時間がかかっても結果を出しやすいのか、どう接すれば結果を出してくれやすいのか、こうしたノウハウを持って最近では企業の管理職向けピグマリオンマネジメント研修事業も始めています。特にビジネスモデルが大きく変化しようとしている時代において、市場も働く側も変わらなきゃいけない中で、人材採用の形も大きく変わり始めています。採用するだけでなくどう定着させ、どれだけ高いパフォーマンスを出してもらうのか。具体的に言えば、採用対象となる女性自身が学ぶ意思が高く、学ぶ環境を外部にも持っている、同時にSNSを含めて自身が承認されるコミュニティを持っている、という女性はスキルアップ転職でも結果を出しやすい人材だと分かってきました。私たちはこの環境を「MES(ミズ)環境」と呼び、MES環境を持っている人を「MES人材」と呼びます。日本シングルマザー支援協会から企業へ紹介する人はみな、「MES人材」です。

-江成さんが全国幅広く活動されている理由、各地から呼ばれている理由はどういったところにありますか?

私たちを求めているシングルマザー会員が全国にいることももちろんですが、自治体からのニーズが年々高まってきていることも挙げられます。元々は横浜市からはじまりましたが、自治体と関わることで多くの課題もわかってきました。シングルマザー自身が収入を高められる、という認知も高まってきましたし、収入が上がることが行政としてもメリットがあることだと認知してもらえるようになりました。一人一人のシングルマザーが「大変だね」と思われることから「自立できる存在」であるという認識に変わり、自治体がシングルマザーの方々に向けた自立支援を行うことは長期的な支援でなくとも入り口としてはとてもありがたく、拡散力もあり周辺の地域にも自立支援の動きが拡散されます。サポートを継続していく部分は私たちが実施する、という役割分担モデルが各地でも広がり始め、多くの自治体との連携や協定締結も増えてきています。

-すごく今求められている活動であるし、多くのシングルマザーの救いになっている江成さんが進める団体ですが、そもそも立ち上げようと思ったきっかけは何だったんですか?

最初は単純に人に使われたくないなという気持ちでした。元々はメーカーや保険の外交等の営業職でしたが、ふと何が私に足りないのかなと見つめ直した時に、先ず自分の能力がどれくらいなのかを見極めたいと思い一番下の子が小学生になった時に大企業は社会の縮図だと思い比較的大きな会社に入社したんです。そこで学びながら仕事である程度結果も出すことができ、起業の手ごたえも感じました。起業する一年前あたりから異業種交流会に参加したり、自身もシングルマザーだったので同じ環境の女性を集めたランチ会を新宿で開いたんです。ランチ2,000円という値段にも躊躇しない日頃から頑張って結果も出されているシングルマザーのみなさんが集まってくれて、いろいろ話してみるとみなさん自立するために同じような経験をしていたりマインドをもっていたりすることがわかったんです。でも、これってなかなかどこかで教えてもらえるものじゃないし、でもこうした行動をモデル化して伝えていけば多くのシングルマザーが自立できるって思えたんです。その時のメンバーが今も一緒に働く仲間にもいます。

-シングルマザーとなったことが今の活動の原点なんですね。江成さん自身シングルマザーになられたのはいつ頃ですか?また離婚の時に感じたことを教えてください。

二度シングルマザーになってますが、二回目が13年前、きっかけはDVや金銭問題です。束縛がきつかったり働かせてもらえなかったり。また危険を感じたり生活がままならないという思いから離婚に踏み切りました。結婚していても、働かせてくれないとか、子供の前で喧嘩ばかりするとか、お金を入れないとか、価値観を押し付けが過剰とか、そういう環境の場合別れた方がいいと思っています。もちろん原則夫婦は一緒の方がいいですが、わざわざ離婚を選択するということは更に人生を良くしたいと思っているからですよね。そこでリセットして覚悟を持って離婚を受け入れて、離婚後新たにどういう未来が欲しいかをしっかりと考えれば今までよりいい人生になるはずだと思うんです。離婚しても上手くいかない人は、離婚自体を受け入れられていない人が多いと思います。そうすると変わろうとしても変われないですね。

-プライベートではどんな時間の過ごし方をされているんですか?

土日は仕事しないとかそうしたルールは決めてなくて、基本的には私は仕事していることが好きだしそれは子供達も理解があると思っています。例えばキッザニアが好きで時々出かけますが、あそこは子供達が職業体験に没頭している中そもそも親が手伝えない環境なので、施設内のネットカフェのような場所で仕事しています(笑)。子供達も歳も離れているので、上の子が20歳くらいでも下の子が小学生だったりして、上のお姉ちゃんが小さい子をディズニーに連れて行ってくれたりしています。そういうこともあって、おっとりしているお姉ちゃんですが彼女は絶対的な存在です(笑)。時々仕事のメンバーとカラオケにも行きますが、基本globeしか歌いません(スタッフの方も絶賛してました)。

-女性にとって自立が必要だと思う理由と、男性でも女性の自立をどう考えるべきかアドバイスってありますか?

本来母親ってなんだかんだ家族から一目置かれる存在だったはずなんです。男性が強い姿として表に出る代わりに女性が裏方として自立し家庭を切り盛りする。家庭の中でもちゃんとした組織ができていたと思うんです。でも男性が強く偉い人で一緒にいれば家庭での様々な判断も含めて何とかなるという、いわゆる自立しなくても良い環境の母親は、最後は子供達に馬鹿にされたり八つ当たりされてしまうこともあります。それに自分から離婚したいと思う男性の多くは、相手からの依存が嫌だったり、人のせいにする癖を嫌ったり、母親が子供を変に自分の味方にさせようとしたり、女性の自立していないところが嫌になってしまうことも多いと思います。女性が精神的に自立していないことは、社会的にも本当に問題だと思っています。虐待事件なんかも関わる女性の多くは自立していません。危険を感じた場合も自立していれば逃げます。

また、母親が自立していて子供とのコミュニケーションスキルも高ければ、子供達は母親の言葉を胸に100倍の力で返してくれます。子供がその可能性を発揮しやすくなるんです。自立しなければ、子供との接し方にも影響が出てしまって、無意識に子供の可能性を潰しちゃっています。

では男性はどう考えればいいか、ということも時々聞かれるんですが、家族のために養ってやっている、というモチベーションで働かないで欲しいんです。先ず自分のために頑張って欲しいんです。自分の人生のために仕事なりに邁進していく中で家族をサポートしてくれれば良くて、それによって母親としての存在価値も高まり自立にも繋がるんです。全て自分に権限がある、という立場でいたい男性も多いと思います。男性は自分の生きがいとして仕事を頑張ることが一番夫婦が上手く行くことだと思います。

-morrowと事業提携したことによって、できればいいなと思うことは?

私たちの協会メンバーにおいても結婚ニーズは一定数あって、婚活支援も強化したいと思っていました。でもやはり離婚においてリセットできてなかったり、依存が強いまま新たなパートナーを探すようだと次の恋愛もうまくいかないと思っています。remarryは離婚経験者同士という環境も安心感もあり、かつ男女ともに有料というところにも共感しています。女性だけが無料という仕組みはよく見かけますが、それだと女性の自立という視点から少し遠のきます。女性も自立し年収も上がると、欲しいものも変わってくるんです。お金がないときは無料のサービスを探していても、お金が稼げるようになると有料でもより安心して質のいい出会いを求めたいとか。子供の塾も一緒で、自立してステージが上がると高くても講師の質が高い塾に入れたくなりますよね。パートナーもただの出会い系で相手を探したいけど自分も相手からタダで探されることが嬉しいの?っていう話になるんです。自分が何かやる時に自分の価値も含めてお金を払うことに関しては、もっと高くてもいいんじゃないかと思うようになってきています。会員の生活の変化を見ていてもそれは可能だな、と思えるようになりました。

中長期的には、より本質的なことが当たり前に求められる時代になると思います。そこで私たちも新しいビジネスモデルは必要だと感じています。これはどの業種も抱えている問題だと思います。これまでとは違う角度、手段で課題の本質を見据えることができるパートナーと組んでいくことは、新たな機会創出につながる期待もしています。

-そんな江成さんですが、好きなタイプの男性、恋愛観について教えてもらえますか?

今は吉沢亮くんが好きです。でも本気で好きなのはオードリーの若林さん。一緒にいたら楽しいだろうなあって心から思います。理想のタイプは尊敬できてずっと仕事している人が好きです。仕事の話しか一緒にしたくないんです(笑)。同じ会社にいて一緒に仕事をして付き合ってずっと仕事の話をしていたい。同じものを一緒に追いかけたいんです。ただ最近は仕事上の出会いも殆どないんです。普段は地味な生活をしていて、ふっと時間ができた時にちょっと会えるようなパートナーで、仕事の話ができて、会いたい時に会える、そんな人がいいですね。あんまりいろんな人とワイワイしたいとは思いません。恋愛は最近していませんが、した方がいいと思います。人間は対の生き物だと思うので。ただ面倒だなと思うことも多いですが・・・。

-最後に、江成さんが目指す将来とはどんな姿ですか?

児童相談所や子供シェルターって、本来母親が影響してそうなっているのに母親を改善、サポートする場所がないんです。これは日本だけでなく世界共通の問題。最後はここに全てをかけて取り組みたいと思っています。ネグレクト、児童虐待なんかは母親が変わればなくなります。母親のサポートが子供の幸せだと思います。母親を癒してあげることは今も行なっていますが、こうしたことは単なるビジネスとしてはできないと思うんです。今だといきなり児童相談所が来て母親がすぐに悪者になってしまうのも、母親自身が愛されて育っていなければ子供の愛し方もわかりません。愛されることを体感して、そして次に子供を愛す。こうして母親に戻せる環境、場所、仕組みを作りたい、と毎日考えています。

江成道子 プロフィール

2013年7月に、一般社団法人日本シングルマザー支援協会を設立。同年10月にはじめてのテレビ出演「全力教室」を見た企業からオファーがあり、企画を作り、翌年2月に横浜市の後援を受け「シングルマザーのための就職イベント」を横浜市青葉区で開催。2016年10月、シングルマザーサポート株式会社を設立。パートナー企業200社との連携を強化するため株式会社にて運営を行う。2017年「ひとり親コンシェルジュ制度」立上げ、2018年2月に横浜市、3月に相模原市と協定連携締結。以降大阪市、静岡市、その他多数の政令指定都市にて協定を締結。2018年6月に、フォーブスジャパンの「新しいイノベーション!日本を担う99選」に選出される。2018年12月、TEDxNihonbashiにスピーカーとして登壇。

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オレンジリボン運動 子ども虐待防止
オレンジリボン運動への参加

「オレンジリボン運動」は、子ども虐待防止のシンボルマークとしてオレンジリボンを広めることで子ども虐待をなくすことを呼びかける市民運動です。オレンジリボン運動を通じて子ども虐待の現状を伝え、多くの方に子ども虐待問題に関心を持っていただき、市民ネットワークにより虐待のない社会を築くことを目指しています。2004年、栃木県小山市で3歳と4歳になる二人の可愛らしい兄弟何度も何度も父親の友人から暴行を受けていました。その顔を見たコンビニの店長さんが警察に通報したのですが、いったんは保護されながら、周囲の諸機関が適切な措置を取らなかったために9月11日ガソリンスタンドで再び暴行を受け、車の中でもさんざん暴行を受け息も絶え絶えの状態で橋の上から川に投げ込まれて幼い命が奪われるという痛ましい事件が起こりました。近年、虐待に苦しんでいる子どもが増加し、このように子どもが虐待を受け命を失ってしまうという事件が年間60件近くも起きています。

離婚経験者限定ソーシャルマッチングサービス「remarry(リマリー)」を運営する中で、シングルマザー、シングルファザーのご利用者も多くいらっしゃいます。マッチングが進む中で、お互いのことだけをよく知るだけでなく、その利用者のお子様についても理解を深め、愛情を注いでいただくことでより素敵な新しい家族を築くことにつながればという想いで、微力ながらオレンジリボン運動に参加させて頂いています。

2度目はもっと、うまくいく。

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